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婦人科診療つれづれ

第12回「月経が教えてくれること」
2008年06月30日
 先日、某テレビ番組で「自分の月経について正しく理解していますか?」という問いかけをしていました。
 月経に関する知識は、保健の授業で習ったままという人もいれば、年に数回という極端に不順な月経でも気にならないという人もいます。
 でも、月経の持つ意味を考えると、無関心ではいられないはず。そこで今回このテーマを選んでみました。

 第2回でお話したように、月経の内容ははがれ落ちる子宮内膜と血液です。月経開始の2週間前には排卵が起こり、受精卵ができているかもしれません。
 その受精卵が着床する場所が子宮内膜。新しい命をやさしく迎えるためにベッドとなる子宮内膜は厚みを増し、スポンジのように柔らかくなっています。
 内膜にこのような変化をもたらすのは卵巣からでる黄体ホルモン。排卵後、卵の入っていた卵膜というふくろは黄体という組織に変化し、黄体ホルモンを分泌します。このホルモンの別名は“妊娠を成立させ、維持させるホルモン”子宮内膜を厚くし、子宮筋の収縮を予防し、受精卵を守ります。体温上昇作用があるので基礎体温をつけていれば、この時期、高温相を示すことがわかります。
 但し黄体の寿命は2週間と決まっています。妊娠が成立しなければ黄体は萎縮し、黄体ホルモンは急に減り、それによって整えられていた内膜は栄養源を失い、一気に剥がれ落ちる…これが月経なのです。
 つまり私達の体は毎月新しい命を育むための準備を怠ることなく繰り返しているのです。月経が重い人は「こんなもの無ければ…」と憂鬱に感じているかも知れません。でも、命のスタートには入念な準備が必要。その準備のために必要なリセット期間が月経なのです。

次回は月経によって内膜が剥がれ落ちたあと、子宮にどのような変化がおこるかについてお話します。
(由美子)

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